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映画、音楽、マンガ、小説…好きなものを書き散らす、ミナミナの日常の駄文。


by mina_vmem
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『邪魅の雫』

読了しました。
10月15日に…。記憶が薄れてきてます…。

今回、“コメクイタイのエチオピヤ人”こと益田くんと、こけっしー青木くんがかなり活躍してますね。2人の人となりがかなり判りました。特に益田くんは、軽薄そうでいながらいろいろと考えているんだな~と意外でした。

ところで私は京極堂シリーズの中で(っていうか、他のどんな小説やマンガのキャラクターの中でも)探偵閣下が一番好きなのです!が、今回、読めども読めども探偵が出てこないではありませんか…。

「もしや今回探偵はお休み…Σ( ̄△ ̄)!?」

とか心配になりましたが、『百器徒然袋ー風』は『邪魅の雫』の後の話で、その中で探偵は大磯の事件で活躍したようなことが書いてあったから、それはないだろうし…とがんばって読んでたのです。そうしたら、ついに、半分くらいでやっと探偵が出てきたのでとりあえずは安心して読みました。半分と言っても全部で817ページもあるので、半分でも400ページです。400ページもあれば薄い本だったらとっくに読み終わってるよな~。ここまで探偵が出ないなんて寂しすぎるよ~と思いつつ、ま、出たのは出たし、いっか、ということでさらに先を読み進めました。

今回、またとっても登場人物がややこしいことになっていてい…(>_<)今度読み返すときは、関係図を書いていったほうがいいかもしれません…。判らないわけじゃないけど、深く考えるとこんがらがってくるのです…。
この話の中で、探偵・榎木津礼二郎の過去の女性関係が出てきてたのがショックでした…。そりゃエノさんはしゃべらずに動かずにいたらモテモテだろうけど、中身あんなだし、なんか女性関係とかあんまり考えてなかったんですよね…。それが、結婚を考えてたっぽい女性がいたなんて!!(結婚しそうだったといったのは京極堂だけど)。でも、ただの女性関係だったらそうは落ち込まないんですが…。




★こっからネタバレです★

その女が、あんな女だったことが何よりショックなんですよ~(>_<)エノさんのお相手だったら、もっと…もっとこう、見た目は勿論、中身も素晴らしい人であって欲しかった。エノさんにはハツラツとした人があうのか、たおやかな人があうのかちょっと私には判りませんが、芯の強い、意志の強い人であってほしかったのです…。そもそもあの人がきっぱりはっきりしなかったからこそあの一連の(連なってないのか)事件が起こっていったわけですし…。仕方のない状況があったのかもしれませんが、なんとなくうじうじした感じがして、そこがエノさんには相応しくないような気がしてしまいました。確かに直接手を下してはないだろうし、示唆したわけでもないんだろうけどさ…。で、結局最後にはただエノさんと対等になりたかっただけだなんてさ…。

事件の犯人でも黒幕でもないけど、発端になったというか中心にいた女性、神崎宏美が、あんまり好きでないタイプだからなのか、そういう好きになれない女性がエノさんが昔長く付き合ってた女性だってことが面白くないからか、私はなんとなく今回の作品は今までのに比べてちょっといまいちでした~。もうちょっと神崎宏美の心情というか、こういう状況に陥ってしまった過程が描かれてればまた違ったのかもしれませんが、あまりに急ぎ足に説明されただけだったし…。最後の2ページのためだけに、800ページ色々あったんか、って最後思いました。
ただ、私は物語的には嫌いではないです。事件が起こっていくさまとかうまくできてるなと思うし。最後の最後で神崎宏美がどこか薄っぺらい感じがしたのですよね…。残念です…。って、これってただの嫉妬なんか…?(^_^;)

今回結局エノさんの出番すっごい少なかったし、木場の旦那もさらに出番少ないし、何だか寂しい…。益田くんや青木くんが頑張ってるのが見れるのはいいんですけどね。

何だかんだいっても、次回作が楽しみです♪また随分待たされるのかな~。
by mina_vmem | 2006-11-12 01:25 | 本語り